爽やかな初夏の風ほど心地よいものはないが、人の一生には様々な風が吹く。 　順風（追い風）の時もあれば逆風（向かい風）の時もあり、順風満帆(じゅんぷうまんぱん) の人生などはありっこない。頬(ほほ) を撫(な) でるよう […]

　初夏の黄昏(たそかれ) どきは暮れそうで暮れず、夕暮れが長いのが特徴である。 　昼間の緑(りょくふう) 風がハタと止み、ゆっくりと暮れなずむ中で何処からともなくジイーというような虫の声が夏近しを予感させる。 　そんな風 […]

　朝目覚めると、スカッとした気持ちの良い初夏の青空が広がっている。 　さて、今日は半袖にしようかな？長袖にしようかな？そんな日は年間を通して一ケ月もない。 　ところが五月の心地よい晴天は「爽やか」ではなく「清々しい」と呼 […]

　日々成長する若葉が、目にも心にも沁(し) み込んでくる季節。中でもひときわ目を惹(ひ) くのが楠(くす) 若葉である。 　楠(くすのき) は病害虫に強く樹齢数百年という大樹となるものもあり、神社では神木として崇(あが) […]

　日本の初夏を彩っていた麦(ばくしゅう) 秋風景が消えて久しい。あの緑一色の中に広がっていたこんがりと色づいた麦畑は、今や心象風景となってしまった。 　麦の刈り入れは立春から数えて約半年、二毛作として田植えの前までに収穫 […]

　和名「ひなげし」は、世界各地で平和の象徴として愛される花である。 　その呼び名は実に多く、英名「ポピー」、仏名「コクリコ」、スペイン名「アマポーラ」、漢名は「虞美人草(ぐびじんそう) 」と一度は聞いたことのある名前がず […]

　「天気晴朗ナレド波高シ」 　日露戦争での日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を迎えるにあたり、連合艦隊と大本営の間に交わされた電文である。起草者は当時気象の担当をしていた岡田武松（後の神戸海洋気象台初代台長）であった。原 […]

　人生には三つの坂があるという。「上り坂」、「下り坂」に加えて「まさか」である。 　その「まさか＝魔坂」が阪神・淡路大震災に続き、東日本大震災でも起こってしまった。 　日本列島周辺は北米プレート、太平洋プレート、フィリピ […]