AI囲碁

 日本での囲碁の歴史は約1500年前にまで遡(さかのぼ)り手数(てかず)のほどは無限大ともいわれる。
 この間どれだけの人が研究を重ね、定石を作り、数々の歴史を刻んできたことであろうか。
 手数の多さだけでなく空間認知力や想像力までが必要となるといくらコンピュータであっても囲碁だけは人間が負けることはないだろうといわれてきた。
 ところが近年は世界のトップ棋士達が次々とAI囲碁に破れてしまうという衝撃的なことが起こってしまった。
 1500年にも及んで先人達が試行錯誤して作られてきた定石がいとも簡単に否定される事態が起こったのである。
 以来、プロ棋士もAI囲碁(人工知能)の考え方を勉強するという時代に変わってしまうことになる。
 確かにAIは想像性が必要な場面では苦手かなという感じはするが詰碁や部分的な攻め合いなどになると簡単に的確な手を打ってくる。
 このことは人間が機械に学ぶという過去にない恐るべき出来事である。
 それにしても一体誰がこんな身も蓋(ふた)もない無粋(ぶすい)なものを作り上げたのかといいたくなる。
 人間の尊厳もロマンも希望も歴史までをも壊してしまったような気がしてならない。
 天気予報は囲碁より一足早くコンピュータが予報を出す時代となったが今後は多方面においてAI(人工知能)が人間の仕事を奪うという話が持ち上がっている?