ならぬことはならぬものです

 「武士道」とは?
 何となく怖(こわ)そうだが何となくかっこ良さそうな感じがしていたが大人になって調べて見るといかにも日本人らしい素晴らしい言葉なんだなと思ったことがあった。
 武士道とは「義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義」の七つからなる道徳のことであり、要約すると以下のようになる。

 義 :武士は打算や損得でなく人として正しく正直にあれ。
 勇 :時には危険であっても勇気持ち逃げてはいけない。
 仁 :思いやりの心を持つ。
 礼 :礼儀正しさを持ち、相手に敬意を払う。
 誠 :自分の言葉に責任を持ち約束は守る。
 名誉:自分の言動に責任をもって行動する。
 忠義:恥をかくような言動をしない。

 これらの「武士道精神」は新渡戸稲造が世界に紹介し、あのルーズベルトも高尚(こうしょう)な思想として絶賛したと言う。
 武士道とよく似ているのが会津藩で子供達に教えた「什(じゅう)の掟(おきて)」である。
 こちらの方は現代に合わない部分もあるが武士道と同じように日本人の精神性を説いている。

 一つ:年長者の言うことに背いてはなりませぬ。
 一つ:年長者にはお辞儀をしなくてはなりませぬ。
 一つ:嘘を言うことはなりませぬ。
 一つ:卑怯な振舞いをしてはなりませぬ。
 一つ:弱い者をいじめてはなりませぬ。
 一つ:戸外で物を食べてはなりませぬ。
 一つ:戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ。

 そして最後に「ならぬことはならぬものです」という言葉が入っている。
 この両者は時代にそぐわない所もあるが時代を超えて語り継がれるべき素晴らしい精神訓話といえる。
 世界においては今も争いが後を絶たないが日本の精神文化が全世界に広がれば宗教も経典も必要がなくなるというのは言い過ぎであろうか。
 「ならぬことはならぬものです」という言葉は「もったいない」や「おもてなし」のように是非「世界語」として広めたい言葉である。