犬と猫

 小学校唱歌であった「雪」という曲に「♪雪やこんこあられやこんこ降っても降ってもまだ降りやまず・・・犬は喜び庭駆け回り猫は炬燵(こたつ)で丸くなる」という歌詞がある。
 この詞の中で多くの人が勘違いをしている所が二か所ある。
 一つは「雪やこんこん」ではなく「雪やこんこ」であり、こんこんと雪が降るという意味ではなく、降ってきなさい、降ってきなさいという意味である。
 二つ目には「犬は喜び庭駆け回り猫は炬燵(こたつ)で丸くなる」の所は大きな間違いがある。
 犬の体温は人間より2度ほど高いが、猫はそれよりも更に高めだという。
 確かに夏場の犬は木陰(こかげ)を選んで舌を垂らしており、冬場の猫は炬燵(こたつ)や高い所で丸くなっている姿を見かけるが決して犬の方が寒さに強く喜んでいるという訳ではない。
 誰が見ても犬より猫の方が寒がりと思う人が多いがつまりは犬も猫も体温調整の仕方が異なるだけであり、彼らも風邪も引けば凍傷にもかかるということである。
 この歌は家の中で飼われる猫と外で飼われる犬との違いが人間の印象を変えたのであろうが両者を飼った私の経験からすると冬の寒さと夏の暑さに耐えて生涯を閉じた犬の方が哀れに思ったものである。
 話はさかのぼって昭和34年南極の昭和基地に故(ゆえ)あって残した樺太(からふと)犬タローとジローが翌年無事に生存していることが確認され世界に感動を与えた。
 
樺太犬は犬の中でも寒さに強いということだが、それにしても氷点下40度もの酷寒の中をいかにして一年を過ごしたかは今も謎となっている。