海の日

 歴史が浅く馴染みは薄いが、「海の日」は平成7年に制定された。海の日とは海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願うというものである。
 海水の塩分濃度は、蒸発量の多い南の海ほど高いが、平均すると海水1キログラム中、約35グラムとされる。これは人間の血液の塩分濃度とほぼ同じであり、奇(く) しくも海水と子宮内の羊水成分も同じとされている。生命の起源が海にあるといわれる所以(ゆえん) でもある。
 いま、人類存亡の鍵をにぎるとまでいわれる命の海が、汚染にさらされている。生活排水・工場排水・産業廃棄物など人類の生活そのものが海を汚し、水温上昇を招き、海の生態系まで脅かしている。
 普段は安らぎと海の恵みを与えてくれる美しい海であるが、あの東日本の大地震と大津波は、人間の驕(おご) りに対して警鐘を鳴らしたような気がしてならない。

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