♪「雨が降ります 雨が降る 遊びに行きたし傘はなし・・・・・・」
 ♪「あめあめ ふれふれ かあさんがじゃのめで おむかえ うれしいな
    ピチピチ チャップチャップ ランランラン・・・・・・」
 作詞はどちらも北原白秋であり、梅雨の雨を思わせる。前者は雨を物悲しく哀愁漂う曲としているのに対して後者の方は明るく楽しい曲としている。
 同じ雨でも視点が変わるとこうもイメージが違うのかと思えるが、詞の内容からは大正の頃の時代背景が窺える。
 日本は年間雨量が世界平均の2倍から多いところでは5倍もの雨が降り、雨へのイメージはよくない。
 「春雨じゃ濡れて参ろう」という台詞もあったが、日本人は昔から雨に濡れるのを嫌い、功罪でいうなら水には痛めつけられてきたという被害者意識の方が強い。
 近年は昔のような「シトシト・ジメジメ」といった梅雨は陰をひそめてきたが、一時期は気象庁内部で日本は「四季」ではなく、梅雨を加えた「五季」にした方がよいのではないかという真剣な議論があったと先輩予報官から聞いたことがある。
 昔の梅雨入り、梅雨明けは「発表」ではなく「宣言」であり、頼もしく思えたものであったが、現在は時代背景と現象の曖昧さもあって、発表内容は「梅雨入りしたとみられる」などという表現に変わってしまった。

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